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第85回記念全日本ペン書道展〜出品作品と結果〜

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私にとって3度目の挑戦となった、全日本ペン書道展。

今年の「第85回記念全日本ペン書道展」には、

  • 規定部1部
  • 筆ペン部2部
  • 手紙文部1部

の3部門出品しました。

 

そして・・・

日ペン創立90周年の記念すべき年に、まさかまさかのとんでもない賞をいただけることになりました!!

今年出品した作品と結果、感想などを記録しておきます。

挑戦するまでの経緯と目標

昨年は悔しい気持ちが大きく残ったペン展。

来年こそはとリベンジを誓い、この一年は静かに燃えておりました。

規定部1部と筆ペン部2部は、再び挑戦することを昨年の結果が出た時点で決めていました。

さらに、自分の得意な部門は何だろう?と考えたとき、一番楽しく書けて毎月の競書でも成績が良いのは手紙実用部。

ただ、手紙文部1部の出品資格は準初段〜師範までなので、準師範の自分が師範の方々に太刀打ちできるはずがない!とギリギリまで迷っていました。

最終的には挑戦することを決意し、1年目4部門→2年目2部門→3年目3部門となりました。

目標は去年より高く!

  • 規定部1部:昨年の特選よりも上の賞!
  • 筆ペン部2部:昨年の特選よりも上の賞!
  • 手紙文部1部:金賞以上、あわよくば特選!
大した実力も無いくせに、他人には呆れられてしまいそうな目標だなぁ・・・と我ながら感じていました。

3部門に出品した作品と結果

規定部1部 <会長奨励賞・奥田潜菴賞>

使用したペン先:日光 サジクローム
使用したペン軸:東京スライダ SL1613
使用したインク:開明 ペン習字用墨汁
使用した紙:料紙 上質〜紗綾〜 68.0cm×26.0cm 上質紙/薄浅葱色/蝶(10枚 2,150円)
書いた枚数:85枚
結果:会長奨励賞・奥田潜菴賞

規定1部は、四段〜準師範が対象の部門です。

昨年は五段での出品、今年は準師範での出品となりました。

横書きより縦書きが得意、しかも今年の縦書きの課題文は昨年よりも文字数が少なくラッキー!ということで、課題を見た瞬間に即決でした。

料紙「上質〜紗綾〜」は水色に蝶々の図柄で、課題文の青い空のイメージそのもの!

この素敵な料紙に、爽やか・穏やかでありながら堂々とした雰囲気で美しく書き上げたく、計画的に練習に励みました。

まず、一枚目を書いた時点で、確実に昨年の出品作品よりは上達している!と感じました。

線が全然違う。昨年これで特選いただけたのが不思議なくらい!

昨年の作品でも特選なら、明らかにレベルアップしている今年の作品は特選は堅いと予想。

しかし、会長奨励賞・奥田潜菴賞に選んでいただけるまでとは思いませんでした。

奥田潜菴賞:60年もの長きにわたって競書に皆出品された故・奥田潜菴先生を敬仰して設けられた賞で、「規定一部会長奨励賞」受賞者を対象に贈られるもの。

会長奨励賞には、狙ったところで到底手の届かない、とてつもない賞というイメージを抱いていました。

日ペン公式サイトの講師紹介のページを見ると、先生方の受賞歴も載っています。

私ならば研究会賞や師範会賞も堂々と書いてしまいたくなるところですが、それらは皆無で「会長奨励賞」や「特別賞」の文字がずらりと並んでいます。

なんといいますか、それほどの賞なのですよね・・・。

会賞奨励賞を取るまでは師範試験を先送りする方が多いという話も、うなずけました。

ペン字歴がそう長くなく、実力もまだまだ、個人出品の自分がこの賞をいただけるなんて・・・。

以下により、この度の受賞に繋がったのではないかと思っています。

  • 同じ部門に二度目の挑戦となる分有利
  • 昨年ペン展を見に行き、自分の欠点を把握した
  • 得意な縦書きを選んだ
  • 昨年より文字数が少なくハードルが低く感じた
  • 毎月ペンの光に出品を続け、力をつけてきた
  • 個別通信添削(ペンの光に記載)指導を受けた
  • お手本どおりではなく、自作のお手本を作り直して練習した
  • つけペンで昨年以上に線質に気を配って書いた
  • パネル表装にするつもりで練習してきた

↑のパネル表装について補足しておきます。

私は昨年の表装は、「貸額」を選んでいました。

自分の作品を家に飾るつもりは全くありませんでしたし、パネル表装にすると収納に困るからです。

貸額だと、展覧会ではレンタルの額に入れて作品を展示していただけて、後日作品のみ返却されることになります。

ただ、初めてペン展を見に行ったら、貸額だとガラスが反射して見づらく、写真を撮る際にも自分が写り込んでしまうなど、パネルの方が圧倒的に見やすいな〜と思ったのです。

そんな話をフォロワーさんとしていて、「来年はぜひパネルで!」と勧めていただきました。

こうして実際に家に飾るかは置いといて、「家に飾っても恥ずかしくない作品を書き上げて、パネル表装にする」という目標ができました。

目標のおかげか、人に見られても恥ずかしくないレベルの作品には仕上がったのかな?と思っています。

自分では飾るには及ばないと感じているので、封印しておく予定ですが(笑)

規定1部の賞

  • 会賞奨励賞:3名 (中でも1位が書写検協会理事長賞、2位が奥田潜菴賞)
  • 師範会賞:2名
  • 研究会賞:6名
  • 特選:18名
  • 金賞:34名
  • 銀賞:35名
  • 秀作:29名

─── 計127名出品

↑ペン展について知らない方でも把握しやすいよう、各賞の人数もメモしておきます。
(余談ですが、ペン字に興味のない夫に「『からあげ金賞』(=誰でももらえる)みたいな賞なんでしょ?」と言われ、違う違う!となりました)

筆ペン部2部 <師範会賞>

使用したペン:ぺんてる筆 中字
使用した紙:料紙 加工〜七宝〜 B5版 加工紙/柿色/七宝つなぎ(1組20枚 1,100円)
書いた枚数:127枚
結果:師範会賞

筆ペン2部は、準初段〜五段が対象の部門です。

昨年も五段、今年も五段での出品となりました。

筆ペン部の昇格試験を見送ってきたのは、同じ2部でリベンジしたかったからという理由もありました。

・・・と言っても上位の賞を取るまで居座るつもりはなく、春の昇格試験は受けました。

はじめは普通の出品用紙で出品しようと考えていましたが、規定一部のために取り寄せてみた料紙「加工〜七宝〜」が、くぬぎが燃えて枯れるようなイメージにぴったりの色!

予定を変更し、B5サイズの料紙を追加で注文、清書しました。

料紙が審査に影響するかは分からないけど、少しは見栄えが良くなったかな!?

加工紙はかすれにくく、私には書きやすく感じられました。

ただ、いつもの出品用紙よりも線が細くなってしまったので、練習に使っていたすき穂から中字に筆ペンを替えました。

それでも若干細いのが気になる・・・。

清書した中からは、一番太さが出ていて力強く見えるものを選んで出品しました。

他の部門もそうですが、完璧と思える作品は書けませんでしたし、きっと一生書けることはないでしょう。

今の自分の実力では、きっとこれくらいが限界!というところまでは書き込んだつもりなので、どんな結果でも悔いなしでした。

研究会賞の可能性はゼロではないかな〜?くらいに思っていたところ、まさか師範会賞だなんて!

入賞に至った背景には、以下がありました。

  • 同じ部門に二度目の挑戦となる分有利
  • 昨年ペン展を見に行き、自分の欠点を把握した
  • 昇格試験を2度見送り、五段で力をつけてきた
  • 個別通信添削(ペンの光に記載)指導を受けた
  • 筆ペン講習会に参加した際、二度目の添削指導を受けた
いよいよ何も思い残すことなく、推薦に上がれます!

筆ペン2部の賞

  • 師範会賞:2名
  • 研究会賞:8名
  • 特選:40名
  • 金賞:72名
  • 銀賞:86名
  • 秀作:79名

─── 計287名出品

今回数えてみて初めて知りましたが、筆ペン部は出品者が多いのですね。

手紙文部1部 <会長奨励賞>

使用したペン先:日光 サジクローム
使用したペン軸:東京スライダ SL1613
使用したインク:開明 ペン習字用墨汁
使用した紙:出品用紙 B5版 罫線入・白(1組20枚 880円)
書いた枚数:36枚
結果:会長奨励賞

手紙文部は今回が初出品でした。

昨年と全く同じ2部門では、生ぬるく進歩がないように感じられ、もう1部門挑戦してみたいという気持ちが高まっていました。

本命は規定部と筆ペン部、手紙文部はまずは力試し!

今年は結果よりも出品することを重視し、来年を見据えて挑戦することにしました。

手紙実用部好き〜♪なんて調子に乗っている自分を戒めるべく、師範の方々と一緒の中で自分の実力がどの程度通用するか、身の程を知って打ちのめされたいという思いもありました。

玉砕も覚悟でしたが、結果を見て唖然!

受賞してようやく、手紙文部にも会長奨励賞があったのか!と思い出したくらい、上位の賞は狙っていませんでした。

なお、誤解を招かないよう付け加えておくと、力試しといえども当然全力で挑みました。

練習した期間や書き込みは他の2部門と比べると少なくなってしまいましたが、短期集中で。

今の実力ではこれくらいが限界、と思うところまでは書き切りました。

参考文は2種類ありましたが、連綿が好き&書きたいという理由により、迷うことなくこちらを選びました。

このような素晴らしい賞をいただけた背景には、

  • 手紙実用部が大好きで、毎月出品している
  • 手紙実用部が(自分の中では)得意で、成績も良いことが多い
  • 長文に耐えうる体力&集中力がある
  • 個別通信添削(ペンの光に記載)指導を受けた
  • つけペンで線質を意識して書いた
  • 楽しく伸び伸び清書できた

ということがあるからだと推測します。

また、ほぼ同じ時期にペンの光を始め、SNSを通じて切磋琢磨してきたお仲間の方と一緒の賞を受賞できたことが、何より嬉しく感激してしまいました。

会場で並んだ作品を見るのがとても楽しみです!

手紙文1部の賞

  • 会賞奨励賞:2名
  • 研究会賞:4名
  • 特選:17名
  • 金賞:27名
  • 銀賞:37名
  • 秀作:13名

─── 計100名出品

手紙文1部には師範会賞はないのですね。

ペン展の結果を受けての感想

審査結果速報の発表

2022年6月10日(金)夕方、たまたまインスタグラムの日ペン公式アカウントの投稿を見ていたら「審査結果速報」の文字が。

!!!!?

恐る恐るパソコンから日ペンの展覧会のページをのぞきに行ったら、速報のPDFが早くもアップされている!!

昨年速報が出たのは15日でしたので、早くても来週だろうと油断していました。

緊張しながら速報のPDFを開いて驚愕・・・

上位授賞者のページの最初の方に自分の名前を発見し、固まりました( ゚д゚)ポカーン

震えが止まらない手で少しずつマウスを動かし、またしてもありえないところに自分の名前があって、もう訳わからず。

こんなことって、ある!?!?!?

3部門出して3部門とも素晴らしい賞という、予想だにせぬ結果でした。

せめてどれか一つくらい良い賞取れればと思っていたものですから、瞬時に状況を飲み込めず・・・。

喜びよりも、(((((((( ;゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル

自分にはあまりに重すぎる賞たちのプレッシャーに押し潰されそうになりました。

見間違いじゃないかと何度も見返したり、落ち着かなくて部屋の中をグルグルグルグル歩き回ったり・・・。

次第に落ち着いてきて、有言実行できたんだなぁと、喜びも溢れてきました。

嬉しさやら恐れ多さやら驚きやら、様々な感情が交錯した忘れられない一夜となりました。

喜びと賞の重みと

速報から数日。

ありがたいことにたくさんの方々からお祝いのお言葉をいただき、まだ夢見心地ながらも嬉しさでいっぱいになりました。

さらに数日後。

賞の重みをひしひしと感じ、押し潰されそうになりました。

私にはあまりに重すぎる賞たちです。

だからこそ、賞の名に恥じないように、さらなる努力をしていかなければなりません。

結果通知が到着

2022年6月23日(金)。

速報から2週間後、3通の封筒が全日本ペン書道展事務局から届きました。

正式な通知を見るまでは受賞を信じきれずにいましたので、到着を待ちわびていました。

・・

・・・

・・・・

・・・・・

速報と違わぬ結果!

本当の本当に入賞できたようです・・・!

さいごに

今回の結果は、自分ひとりの力では絶対に成し得なかったことです。

諸先生方、お仲間の皆様、応援してくださった全ての皆様に心から感謝申し上げます。

3年半前にペン字(ボールペン習字講座)を始め、才能やセンスは皆無だった私が、まさかこんな立派な賞をいただける日が来るなんて・・・。

人より優れた何かがあるわけでもなく、普段の字は汚い、ごくごく普通の人ですから。

ボールペン習字講座の通教生や修了生の方も、ペンの光で独習されている方も、ぜひとも積極的にペン展に挑戦してみてくださいね。

特に初めてだと敷居が高く感じますが、教室に通わず個人出品される方は大勢いらっしゃいますのでご心配なく。

個人出品ながら上位授賞者に選ばれる方も、珍しくはありません。

展覧会や賞に興味がなくても、上達するには絶好の機会!

一つの課題に数ヶ月本気で取り組むことで、レベルアップ間違いなしです。

大変ですしお金もかかりますが、リターンは大きく他では得難いものです。
また来年も挑戦したくなりますよ♪

↓ペン展期間中の具体的な練習方法について、紹介しています

3年目のペン展の取り組み方〜3部門上位受賞に至るまで〜私にとって3度目の挑戦となった、第85回記念全日本ペン書道展。ペン展期間中にやってきたことや感じたことを、ざっくばらんに書き連ねていきます。次回出品される際のヒントになりましたら嬉しいです。...

 

↓昨年の結果です

第84回全日本ペン書道展〜出品作品と結果〜年1回開催される、全日本ペン書道展。昨年に引き続き、2度目の出品をしてみました。実際に出品した作品と結果、感想などを記録しておきます。...
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