日ペンのボールペン習字講座のウェブサイトを見ると、硬筆書写検定について以下のように書かれています。
「硬筆書写検定」は、文部科学省が後援する公的な検定試験。本講座なら、その2級合格レベルまで上達できます。
公式サイト:日ペンのボールペン習字講座>取れる資格 より
約1年半前に日ペンのボールペン習字講座を修了し、硬筆書写検定3級に合格したばかりの私の率直な感想ですが、
そのように感じた理由を、具体的に説明していきますね。
日ペンのボールペン習字講座を修了し到達するレベル
初心者・1日1時間未満の学習・半年で修了した場合
私は全くの初心者から日ペンのボールペン習字講座を受講し、6ヶ月で講座を修了しました。
1歳児の子育ての合間に講座を終わらせることを目標としていたため、トレーニングブックは未着手で、テキストのみをどんどん進めました。
SNSで受講生の投稿を拝見していると、しっかり復習しながら1年弱かけて丁寧に学習される方が多いです。
SNSのペン字界隈には優秀で練習熱心な方々が多く、それがスタンダードだと感覚が麻痺してしまいがちですが、きっと私のように復習が不十分なまま講座を終える人の方が多数派ではないでしょうか。
そもそも、途中でフェードアウトする人も多い中で、講座を完走するだけでも素晴らしいことなんですから!←自分で言うのもなんですが(笑)
決して優秀な受講生ではありませんでしたが、通教生の写真版に選ばれたこともあったので、おそらく平均以上のレベルではある・・・といったところです。
初心者が日ペンのボールペン習字講座を1日1時間未満学習し、半年で修了した最短コースの場合、どれくらいのレベルに達しているか?という視点から検証していきます。
ボールペン習字講座修了時のレベル
楷書
美しい字を書くためのルールをまだ覚えきれていないものの、基本的な点画の書き方など一通り習得できました。
楷書に限って言えば、2級レベルにも達していそうです(字形の美しさはそこまで求められないはず?)。
行書
お手本を見ながらだと、見様見真似でかろうじて行書を書けるようになりましたが、お手本なしでは到底厳しいです。
テキストで一度練習しただけでは、私のような凡人にはまず覚えられません。
行書の練習量が圧倒的に不足しているので、まずは何度も練習して書き慣れる必要があります。
文章
文章になると、文字の大きさや字間がバラバラになってしまったり、中心がずれてしまったり、とにかくバランスが悪く下手に見えました。
特に横書きが苦手で、ひどい曲がり具合でした。
ボールペン習字講座修了、さらに1年間ペンの光で学習したレベル
楷書
自然とルールも覚えられてきて、修了時よりずっと整って書けるようになりました。
楷書の対策は不要だろうと思えるくらいの自信もつきました。
行書
行書の特徴を理解してきて、お手本を見ながらだと堂々と書けるようになりました。
しかしお手本無しとなると、何となく書ける漢字や部首もありますが、まだまだ覚えきれていなくて曖昧でした。
文章
修了時に比べれば、バランス良く書けるようになりました。
苦手な横書きも幾分改善されました。
3級受験のために講座修了後に必要となる勉強
日ペンのボールペン習字講座は、硬筆書写検定に必要な基礎を習得できる講座ではありますが、3級の出題範囲全てをカバーしているわけではありません。
講座修了後に3級を受験する場合、追加でどのような勉強が必要となるか、各問題ごとに簡単にまとめてみます。
第1問:速書き
慣れです。
時間内に読めるレベルで書き切れるようになれば大丈夫です。
第2問:楷書と行書
楷書は丁寧に書けば問題ないはずです。
問題は行書で、簡単な行書は正しく書けるようにしておかなければなりません。
講座のテキストの復習でも十分対応できるでしょう。
第3問:縦書き
行書で書かなければならないので、まずは行書を覚えることがポイントとなります。
第4問:横書き
楷書ですが、横書きには縦書きとは違ったコツが要るので、練習を重ねる必要があります。
第5問:はがきの宛名書き
楷書でOKですので、表書きのルールを覚えれば大丈夫です。
第6問:掲示 横書き
講座に掲示の練習はなかったので、練習必須です。
B4サイズの用紙に大きな文字でバランス良く書くのは、慣れないうちはとても難しいです。
第7問〜第10問:理論
理論はとにかく問題を解いて覚えるのみです。
マークシートかつ、すでに備わっている知識で概ねカバーできるので、さほど大変ではありませんでした。
まとめ:ボールペン習字講座修了の翌年には余裕を持って3級合格可能!
日ペンのボールペン習字講座は、硬筆書写検定を受ける上でも必要な技能を短期間で効率よく身につけられる講座です。
しかし、講座を修了してすぐに硬筆書写検定3級を受験するとなると、少々大変です。
もちろん不可能ではないでしょうが、初心者にとっては特に行書が鬼門となるでしょう。
実際それで私は、講座を終えた年の受験を断念しました。
ペンの光も始めたばかりで、検定ばかりに時間を割けないというのもありました。
また、ペン字は一度にたくさん練習したからといって、すぐに上達するものではありません。
初心者がペン字を始めて半年では、多少上達したとはいえ、まだまだ実力不足です(当人次第ではありますが)。
せめて1年経てば、もう少し余裕を持って受験できるでしょう。
私はペン字を始めて1年10ヶ月でようやく3級を受験しましたが、今だったからこそ自分にとってちょうどよいレベル(難しすぎず簡単すぎない)で、楽しく3級の勉強をできました。
講座を終えてすぐだったら、もっと勉強に苦しんでいたに違いありません。
硬筆書写検定は年3回チャンスがありますし、普段の練習の積み重ねで自然と実力はついていきますので、焦らなくても大丈夫です。