「ボールペン字講座って、お金を払っても意味ないのでは?」
受講前の私も、同じことを考えていました。
広告の「1日20分」はうさんくさいと思っていましたし、当時は産後で働きに出ていなかった私にとって、受講料は安い金額ではありませんでした。
それでも2018年12月に日ペンのボールペン習字講座を始め、半年で修了しました。
その後も練習を続け、2022年11月に競書誌「ペンの光」の規定部で師範になっています。
実際に受講してみて、私にとっては大きな変化をもたらした、とても意味のある講座でした。
ただし、申し込むだけで字が変わるわけではありません。
書く時間を取れない人や、直接教わりたい人には合わないと思います。
半年の講座で変わったこと、変わらなかったこと
受講前の私は、文字の練習をする習慣が一切ありませんでした。
半年後の変化を分けると、次のようになります。
半年で変わったこと
- お手本を見ずに書いた字が、癖字から落ち着いた字になった
- お手本を見ながらであれば、似た形を書けるようになった
- 書いたこともなかった行書を、見よう見まねで書けるようになった
半年では変わらなかったこと
- お手本なしで書くと、まだ下手だった
- 行書は、お手本なしでは書けなかった
修了した時点の私は「きれいな字を自由に書ける人」ではなく、「書き方を教わって、お手本に近づけられるようになった人」でした。
「意味ないかも」と感じやすいところ
受講中に、やめたいと思ったことはありませんでした。
ただ、この講座に限らず、次の4つは知っておいたほうが良いと思います。
毎日書いても、昨日との差は分からない
字は1日で上達するものではないので、本当に上達できているのかは、すぐには判断しづらいです。
私も最初の頃は、思い通りに書けない日が続きました。
「ちょっと上達したかも?」と感じられたのは、2ヶ月経つ頃です。
行書に入ってからは分からないことだらけで、心が折れかけた日もありました。
それでも、1ヶ月前の字と比べると上達は実感できました。
受講を始めるときは、お手本を見ずに書いた字を残しておくことをおすすめします。
「1日20分」では終わらない
お手本を見ながら丁寧に練習すると、私の場合はテキストだけで30分〜1時間かかりました。
1歳の子どもがいたので、書いていたのは主に寝かしつけのあとです。
時間が足りず、復習はほとんどできませんでした。
付属のトレーニングブックも、最後まで手つかずのままです。
それでもテキストだけはサボらずに進めて、上達を実感できました。
添削は待ち時間が長く、丁寧さは先生によって違う
添削課題が返ってくるまでの日数を全12回数えたところ、平均16日、長いときは19日でした。
添削の丁寧さも、先生によって違います。
私の担当の先生は、割とあっさりした添削でした。
SNSで見た他の受講生の添削には、赤ペンと青ペンを使い分けて細かく解説されたものもありました。
担当の先生は選べません。
先生と合わない場合は、がくぶんに連絡すると変更してもらえると、受講生から聞いています。
普段の字まで変えるには、講座のあとの練習も必要
テキストのお手本を見て書く字と、メモを取るときの字は別物です。
お手本なしでもきれいに書けるようになることは、修了時点の私にも課題として残っていました。
受講前、1週間後、半年後の字
どれもお手本を見ずに書いた字です。
▼ 受講前

わざと下手に書いたわけではなく、当時の私が普通に書いていた字です。
▼ 1週間後

硬筆らしい字になってきましたが、全体が固くてぎこちなく、癖も抜けていません。
▼ 半年後

すっきりと落ち着いた字になりました。
お手本そっくりとはいきませんが、受講前の字と比べると違いが分かると思います。
字の変化は、書類を書くときにも役に立っています。
息子の幼稚園の入園願書や持ち物の記名など、手書きの機会は思っていたより多くありました。
数年前に書いた履歴書と同じ内容を書き比べた記事もあります。

独学との違いは、書き方が合っているか分かること
私は日ペンを始める前に、500円のペン字の本を買って三日坊主で終わっています。
本が悪かったのではなく、目標も学習計画も本気度も持っていませんでした。
講座には、テキストの順番と提出する課題があります。
何から練習するかを自分で考えなくても、次にやることが決まっています。
一番の違いは添削でした。
特に行書と連綿は、自分では何が正解なのか分かりません。
行書は線の長さや筆順を変えてもよく、点画を省略することもあるので、練習中は「これで合っているのかな」と半信半疑でした。

添削で丸をもらえると、この書き方で大丈夫だったと分かります。
「て」の少し戻す部分や、ぎょうにんべんの方向のように、自分では気づけないところも直してもらえました。

連綿は、きれいな形がまったく分かっていなかったので、添削の課題があって助かりました。
添削の点数は70点から始まり、最後は90点になりました。
苦手な「を」は、何度も直されています。
全12回の添削と講評は、こちらの記事ですべて公開しています。

ボールペン字講座が合わない人
私が合わないと思うのは、次の2つに当てはまる人です。
手取り足取り教えてほしい人
通信講座では、疑問を持ったその場で先生に聞くことができません。
質問用紙を送ることはできますが、私のときは回答が返ってくるまで約2週間かかりました。
その場で直接教わりたい人には、ペン字教室のほうが合っています。
半年間、1日30分の時間を作れそうにない人
毎日長時間書く必要はありません。
それでも、1日30分でいいので、半年間はペン字に時間を使う必要があります。
書く時間を作れないまま受講料だけ払うと、「意味なかった」で終わってしまうと思います。
師範になれたのは、修了後も続けたから
講座を修了しただけで師範になれたわけではありません。
修了時の級位は、ペンの光の規定部で5級でした。
そこから毎月「ペンの光」に出品し、師範になるまで入会から約4年かかりました。
2020年5月から練習時間を記録していて、2022年の年末までの合計は約1,270時間です。
師範になったあと、「ペンの光」2024年1月号の手紙実用部に出品した作品です。

講座で身についたのは、師範になる実力ではなく、書き方の基本と毎日書く習慣でした。
「これくらいの字になれば十分」という人なら、講座のあとの練習はもっと少なくて済むと思います。
字のほかに変わったこと
半年の講座をきっかけに、字のほかにも次のような変化がありました。
- ペン字が趣味になった
- 字を書くことに自信を持てるようになった
- ペン字を通じて仲間ができた
- やりがいを見つけられた
始めたときは、子育ての合間の気分転換のつもりでした。
SNSで知り合った受講生の頑張りに刺激を受けながら、修了後も書き続けています。
迷っている方へ
私が受講した中で役に立ったのは、次の3つです。
- 順番どおりに進められるテキスト
- 書き方が合っているか教えてくれる添削
- 級位が上がっていく仕組み
一方で、書くのは自分です。
半年間の時間を作れるかどうかを、申し込む前に考えてみてください。
受講中の内容や料金は、受講時期によって変わることがあります。
私の話は2018〜2019年に受講したときのものなので、最新の内容は資料で確認することをおすすめします。
字そのものを整えたいときは
私がペン字を始めたのは、日ペンのボールペン習字講座でした。添削つきで、自宅で自分のペースで進められます。資料請求は無料です。









