私が競書誌「ペンの光」の規定部で五段に上がったのは、2020年の11月号でした。
そして、2021年3月号で、春季規定部昇格試験の受験要項・課題の発表がありました。
そこで、初めての昇格試験の自分なりの取り組み方や、悪戦苦闘している様子を、書き残しておくことにします。
ペンの光規定部の昇格試験とは?
競書誌「ペンの光」の規定部は、新規10級からスタートして、五段までは月例競書によって昇級・昇段していきます。
しかし、五段→推薦、推薦→準師範は年2回(春季・秋季)の昇格試験、準師範→師範は年1回(秋季)の師範試験によって昇格となります。
規定部の昇格試験は、ペンの光の3月号と9月号に課題が発表されます。
課題は、第一問〜第三問の計3問で、お手本はありません。
五段→推薦の昇格試験の内容
- 第一問:5つの熟語を楷書と行書でたて書き【C用紙】
☆漢字部と同様 - 第二問:文章をたて書き(行書)【C用紙】
☆手紙実用部のたて書きと同様 - 第三問:文章を横書き(書体随意)【E用紙】
☆受験部の横書きと同様
受験料は、3,300円(税込)。
お手本の作成からスタート
ペンの光の月例課題はお手本がありますが、昇格試験はお手本なしです。
何も見ずに・・・というのはあまりにも無謀なので、お手本を作ってみるところから始めました。
自力でお手本を作った経験がなかったため、いきなりの難関!
字典をコピーして切り貼りしてお手本を作成する方法もありますが、私はパソコンでの作業に慣れているのと微調整が容易なことから、パソコンでお手本を作成することに。
画像編集ソフトは、無料で高機能の「GIMP」を使用しました。
第一問:本格的にお手本作成
まずは、日ペンの「硬筆新字典」から課題に出てくる漢字を探し、一字ずつ自宅のプリンタでスキャンしてパソコンに取り込みました。
それから、C用紙と同じサイズで罫線を引き、スキャンした画像を挿入。
位置や大きさなどを調整して、ひとまず完成です。
第二問:ざっくりお手本作成
第一問と同様に、文字をスキャンしてパソコンに取り込みました。
漢字は「硬筆新字典」から、ひらがなは「硬筆書写テキスト2(行書の基本)」からです。
最初から完璧なお手本を作ろうとすると多大な労力と時間がかかってしまうため、ざっくり並べてひとまず完成。
その後実際に書いていく中で、お手本の字粒や中心なども修正していきました。
第三問:字典からの集字のみ
第三問は字数が多いだけでなく、横書きだと縦書き以上に細かく修正しなければならない点も多いため、お手本作りは今の私には厳しいと判断しました。
そこで、字典から集字するだけにして、実際に書きながら修正していくことにしました。
漢字だけでも20字以上あり、時間のない中だとスキャンすら面倒になってきたので、ペン字三体字典のKindle版を購入。
パソコンのKindleアプリから開き、一字ずつ画面キャプチャを取り、貼り付けていきました。
一発目、書いてみた
第一問
自信が持てないまま、まずは書いてみました。
また、いつもの漢字部のように都道府県名・氏名を書いてしまいましたが、昇格試験では不要でした。
第二問
さらに何枚か書いた後、お手本も修正して印刷し直しました。
第三問
第三問の横書きは、今回の試験の中でも一番力を入れなければならなそうです。
硬筆検定のときも感じましたが、「体裁よく」書くって本当に難しいです。
徐々に行き詰まってきた
合格できるかの不安
私の周り(SNS)では、昇格試験に落ちたという方は聞いたことがありませんでした。
なので、受ければほとんど合格出来る試験なのかと思いきや、そういうわけでもなさそうで・・・。
自分の作品を見て、ひと目見ただけで明らかに不合格、ということはないだろうと思っています。
昇格試験を見据えて、早いうちから漢字部、手紙実用部(C用紙)、受験部(横書き)には出品してきました。
それが功を奏して、いずれの成績も徐々に上がってきました。
硬筆書写検定に挑戦したことで、お手本なしで書くことにも少しは慣れました。
かろうじて合格は狙えるレベルのはず・・・と思いたいところですが、いかんせん自信はありません。
どこまで頑張れば良いか分からない
本来ならば全力で昇格試験に取り組みたいところですが、ペン展にも出品予定なので時間配分が悩ましいです。
さらにまもなく子どもの春休みに突入するため、練習時間の確保すら危うくなります。
ある程度書き込んだら、昇格試験はそこそこにペン展の練習時間を増やしていきたいところですが、そのある程度を自分で見極めるのが難しいです。
これくらいなら合格でこれくらいなら不合格という基準が分かりませんし、自分では気づけていない欠点もあるはずです。
自分が信用できない
何枚も書いていると、ほんの少しずつですが改善されていることは感じられます。
しかし、自分には経験も実力も足りていないということもあり、そもそもこれで良いのか?と疑心暗鬼になってきました。
お手本がない分、なおさらです。
自分の見る目の無さや気づきの浅さは度々経験してきたので・・・。
今のままでもギリギリ合格出来るかもしれないけれど、やはり自信を持って答案を提出したいので、添削をお願いすることにしました。
個別添削に出した作品
第一問
第二問
第三問
さいごに
とにかく不安だらけの初めての昇格試験。
ペン展や子どもの春休みとも重なり、十分な練習時間を確保できない焦りもあります。
だからこそ不安を和らげ、少ない時間で効率良く練習するため、ペンの光の有料添削を利用することにしました。
添削が返却されたら(週明けには届くかと)、残り1ヶ月でやるべきことも見えてくるはずです。