私が競書誌『ペンの光』の筆ペン部で準師範になれたのは、2022年12月でした。
準師範から師範になるためには、年に1回の師範試験に合格しなければなりません。
2023年に達成したいこととして、「筆ペン部でも師範になる」と年始に目標を立てました。
しかし、途中から状況が変化して受験を悩むようになり・・・。
この記事では、師範試験の受験に至るまでの思いや、実際に課題の練習を始める前の準備段階について、細かく書き残しておくことにします。
※実際に提出した作品は、次の記事で紹介します
師範試験を受けるに至った理由
①鉄は熱いうちに打て
「鉄は熱いうちに打て」と言うように、ペン習字への関心や情熱が高いうちに受験することが最適だと感じていました。
規定部師範になるまでは、趣味のペン習字を最優先として、毎日のスケジュールを組んでいました。
しかしこの先もずっと、ペン習字>仕事 としていくのは難しく、ペン習字にかける時間が減っていくことは覚悟していました。
子どもが小学生になったら、本格的に仕事も頑張っていかなきゃとも思っていましたので、幼稚園最後の年である昨年の合格が理想でした。
②なるべく若いうちに
師範試験に合格すると、会員名簿やペンの光に顔写真が掲載されます。
・せっかくなら若いうちの写真の方が良い
・何年も空くとより多くの人に顔バレしてしまう
という、割とどうでもいい考えもありました(笑)
また、現在私は30代後半で、四十路まで若干の猶予がありました。
出来ることなら筆ペン部でも30代のうちに師範になっておき、心残りなく40代を迎えたいと思うようになりました。
③おそらく合格出来るだろうという自信があった
元々は大の苦手だった筆ペン部ですが、徐々に苦手意識は少なくなってきました。
準師範になってからも何度か写真版になったり、約300人中順位は1桁が多め、悪くても10番台だったりと、客観的に判断すると普通に合格出来るのでは・・・?と思えました。
さらに、前の年に規定部で師範になれたことで、多少自信もついていました。
④同期師範の存在
年始の時点では①〜③だったのですが、夏の終わりには仕事の比重が大きくなっていました。
在宅フリーランスなので仕事とプライベートの区別も曖昧で、これまでは深夜にペン字をしていた時間が仕事に置き換わって・・・といった具合です。
本気で挑んだ前年の規定部師範試験とは打って変わって、あまり練習時間を取れないことは確実でした。
弱気になってわりと直前まで受験を決めかねていましたが、昨年一緒に規定部師範になれた同期の数名も受験されるとのことで。
おかげさまで、私も受験を決心することが出来ました。
師範試験の課題発表
ペンの光10月号が届き、筆ペン部師範試験の課題が発表となりました。
受験資格、出品書類、試験課題の形式も例年と同様でした。
本来なら10月号が届いたらすぐに着手すべきですが、受験要項と試験課題の確認だけして、しばらく放置してしまいました。
まずは集字からスタート
課題1〜3はこれまでの昇格試験と同様、
課題5の旧字体と書写体で書く試験は規定部師範試験でも経験済み、
最大の問題は年賀状を自由に構成して仕上げる課題4でした。
課題4は後回しにして、まずは課題1〜3、5のお手本を作ろうと動き出したのが、10月4日でした。
まずは課題に出てくる漢字を日ペンの『筆ペン標準字典』からスキャンし、PCに取り込んでいきました。
PCは「Apple MacBook Pro」、スキャナ付きプリンターは「Canon PIXUS TS8230」です。
ひらがなは、以前『日ペンの速習筆ぺん実用講座』の練習帳からスキャンしていたものを流用しました。
スキャンしたら一字ずつ画像(png)として保存しておきます。
答案用紙を注文
今回は答案用紙の注文も遅れてしまい、メールで注文したのが10月10日でした。
何組購入するかは迷いましたが、多すぎてもきっと余らせてしまうと思い、3組にしました。
師範試験答案用紙
5課題各5枚(商品番号31-315)
1組472円(送料440円)
パソコンでお手本の作成
答案用紙が届いたらスキャンして、画像編集ソフトで開きます。
前回までは無料の画像編集ソフトを使用してましたが、今回は仕事でも使用している「Adobe Photoshop」で作成しました。
中心線、補助線を引き、画像化した文字を配置していきます。
字粒や間隔や中心からずれていないかなど、自分なりに意識したつもりですが、経験豊富な先生からみたら、整っていないところもあると思います。
そうして作成したのが以下のお手本です。
お手本を最初にしっかり作り込んでおくことで、練習時間の短縮がある程度可能です。
※あくまで自己流ですので、この方法が正しいといったわけではありませんm(_ _)m
課題1のお手本
課題2のお手本
課題3のお手本
課題5のお手本
添削は受けなかった
試験期間は2ヶ月弱で、あまり猶予がありません。
今回着手が遅れたこともあり、添削をお願いする余裕がありませんでした。
実力をつけるためにも添削を受けるに越したことはないですが、受けなくても合格だけなら可能なはずという思いもあり、自力で乗り切ることにしました。
課題4に着手
課題1〜3、5を終えて、課題4の構成を考え始めたのが11月14日でした。←11月20日必着なので、かなり遅い・・・
そんな中、相当参考にさせていただいたのが、ペン展売店にて購入していた『筆ペンで書く年賀状』です。
課題4のお手本
さいごに
今回は、お手本作成したところまで書いてみました。
次の記事では、実際に提出した答案も公開していきます。
この度の取り組み方は見習うべきではないですが、同じように余裕がない中で受験を考えている方もきっといらっしゃると思います。
忙しい中でも独学でかろうじて合格できたという一例として、読んでいただけましたら幸いです!